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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第10章 危ない口づけ(ファーストキス)
 勝手なことを言いながら、二人組は陽気に手を振っている。若者も手を振りながら、店を後にした。昼時を少し過ぎたせいか、露台には少し座るゆとりが出てきたようである。



 人の好い二人の男たちはまだ、何か喋っては愉しげに笑っている。



 若者は手を背後で組み、ゆったりと歩きながら都大路を行き交う人並みに紛れた。 
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