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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第10章 危ない口づけ(ファーストキス)
 それでも黙りを決め込んでいるセリョンの頭をファオルが撫でた。



―女は恋をして磨かれるって、お母さんの十八番の意味が判る?




 物問いたげなセリョンに、ファオルが妖艶に微笑んだ。どんな男でも堕とすという翠翠楼一の名妓の極上の笑顔には、セリョンでさえ、くらくらする。
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