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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第12章 少女も歩けば事件に当たる
 まさに、名妓と呼ぶにふさわしい才媛であり、セリョンの憧れでもあった。




 ファオルは毎朝、翠翠楼のすべての室を一巡し、庭で摘み立ての花を生けて回る。庭に適当な花がないときは、近くの露店まで買いにゆくのが日課であった。生憎とその日、ファオルは軽い風邪を引き込んでしまい、代わりにセリョンが花屋まで来たというわけだ。
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