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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第12章 少女も歩けば事件に当たる
 ムミョンの曽祖母が異様人であったというから、大方はその名残ではないかと当人は話している。右目はごく普通の朝鮮人のように漆黒であるため、幼いときから左右の色が違う眼のせいで〝化け物〟と義母や異母兄から蔑まれて育ち、心に深い傷を持っていた。




 もっとも、ムミョンは片眼だけがずっと蒼で、色の変化はない。この男のように両眼ともに普段は殆ど黒なのに、時に蒼く見えるというわけでもない。それでも、思いかけぬ場所で恋しい男と似たような眼の色の男を見て、嬉しかったのは確かだ。
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