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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第12章 少女も歩けば事件に当たる
役人たちの不審げな視線を振り切るようにセリョンは慌てて人垣から離れ、また歩き出した。
この橋を渡った先に、小さな酒場がある。酒場といっても、大衆食堂で酒も出すといった感じの店だ。翠翠楼で長らく料理番を務めた女がやっていた食堂である。今はその娘が女将をしており、引退した元女将は食堂の近所に一人暮らしをしていた。
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