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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第13章 秘密の情人
「普段は口数も少なくて、大人しい娘なのに、あの晩は珍しく、よく喋りましたねぇ。私は情けない話だけれども、女房に先立たれてからというもの、淋しさを酒で紛らわすようになってね。それで、身体を壊したんですよ。掛かり付けの医者からも絶対に酒は禁止だと言われても、もう中毒なんでしょう。酒が切れると手がぶるぶると震えてきてしまう始末で、娘は私が幾ら懇願しても酒を飲ませちゃくれない。ところが、あの夜は違いました」