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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第3章 過去

「貸せよ、俺が持ってやる。こんな人通りの多い中、そんな大荷物を担いでヨタヨタと歩かれたら、危なっかしくて他の連中も迷惑だ」
ムミョンが言うので、セリョンは素直に荷物を降ろして彼に渡した。口はこの上なく悪いが、彼なりに気遣ってくれているのだ。
セリョンが見るに、ムミョンは不器用な男のようだ。本当は見かけほど無愛想でもなくて優しい人なのだろうが、感情表現が下手なのだ。もっとも、翠翠楼の妓生たちには、その無愛想さが〝また苦み走った男前で堪らない〟と受けているようではあるが。
ムミョンが言うので、セリョンは素直に荷物を降ろして彼に渡した。口はこの上なく悪いが、彼なりに気遣ってくれているのだ。
セリョンが見るに、ムミョンは不器用な男のようだ。本当は見かけほど無愛想でもなくて優しい人なのだろうが、感情表現が下手なのだ。もっとも、翠翠楼の妓生たちには、その無愛想さが〝また苦み走った男前で堪らない〟と受けているようではあるが。

