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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第17章 苦難の道
 セリョンはとある大手鞠の樹の下に寝っ転がっていた。



―ムミョン、好きよ、大好きよ。




 彼の顔を思い出しただけで、涙が溢れて止まらない。セリョンは彼の左右で違うふた色の瞳が大好きだ。ムミョンの左眼は異様人のように蒼い。深い海を思わせる蒼玉(ブルーサファイア)のような瞳は見ているだけで、魂ごと絡め取られてしまいそうだ。
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