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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第18章 涙で咲いた花
 今のセリョンには判らない。判っているのは、今も自分がこんなにも彼が好きだということ、彼を思い出すだけで胸が痛み出し、涙が溢れてくるということ―それだけ。





 セリョンは眼をまたたかせた。どうしたのか、途方もない眠気に急に見舞われ、意識がぼんやりとしてきた。慌てて違い棚の壺を見つめ、手鞠に似た清純な白い花を見ようとしても、花の輪郭がぼやける。
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