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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第18章 涙で咲いた花
―近々、中殿選考試験を行うものとする。




 あのときの老臣たちの愕きと興奮といったら、なかった。これまで口を酸っぱくして勧めてきたにも拘わらず、のらりくらりと交わしてきた中殿冊立について初めて王自ら言い出したのだ。彼等が色めき立つのも無理はない。我が娘こそはと年頃の娘を持つ者は早くも張り切っていた。
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