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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第25章 波乱の予感
 少し嗄れた特徴のある声がそも誰なのか、王はすぐ判ったらしい。不機嫌さを隠そうともせずに渋面で振り向く。小道の向こうから小柄な老人がせかせかとした足取りでやってくるのが見えた。





 本人は相当気が急いていると見え、走っているつもりだろうが、実際はちょこまかと歩いているだけだ。そこで、王の秀麗な面から渋面が消え、いつもどおりの沈着な顔になった。
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