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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第26章 愛と煩悶の狭間で
「今まで申し上げず、失礼しました。されど、以前、中殿さまにお話したこともまた事実ではあるのです。私の母の妹、つまり叔母は村でも稀に見る器量良しなのを見込まれ、都の両班のお屋敷に下働きとして奉公に出ました。そこで主人に見初められ、側室になったのです。ほどなく奥方が亡くなられ、叔母が正室になることができました。しかし、亡くなられた奥方にも叔母にも子ができず、私が呼び寄せられ、養女となったのです」