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しおりをはさむ向日葵の姫君～王女の結婚～（「寵愛」第三部」）
第26章 愛と煩悶の狭間で
セリョンが言い終えた時、ピシリと乾いた音がしじまにやけに大きく響き渡った。頬を打たれたセリョンよりも、打った華嬪の方が茫然としている有り様である。
ホンファが激高した。
「何をなさいます。黙って聞いていれば、言いたい放題、あまりのおっしゃり様ではありませんか。我が中殿さまの仰せのとおりです。華嬪さまは既に我が国の方となられた御身、であるにも拘わらず、格上の中殿さまに対して無礼千万な物言いを恥じもせず行われ―」
ホンファが激高した。
「何をなさいます。黙って聞いていれば、言いたい放題、あまりのおっしゃり様ではありませんか。我が中殿さまの仰せのとおりです。華嬪さまは既に我が国の方となられた御身、であるにも拘わらず、格上の中殿さまに対して無礼千万な物言いを恥じもせず行われ―」
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