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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第3章 過去
「身分のある男というのは、大抵妻一人だけでなく大勢の側室を侍らせる。父はまだしも義母と母と二人だけしか妻はいなかったが。それでも、義母は母という存在が許せなかった。きっと母を虐めていた義母も苦しんではいたろう。鬼のような形相の義母と、泣いてばかりいる母を見ながら、俺はたくさんの妻を持つことは結局、妻たちを苦しめるだけだと早くに悟った。兄はまだ十代の頃から十指に余る側室を持っているが、セリョン、俺は母が哀しむ様を見てきたから、もし将来、自分が結婚するとしても、側室は持たない」
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