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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第27章 心に走る漣(さざなみ)
 皇帝への書状を書き終え、玉爾を捺す際はいつになく石のように重く感じられた。すべてをやり遂げた後、英宗は立ち上がり窓辺に佇んだ。桟の填った障子窓越しに初夏の陽光が差し込んでいる。陽に照らされた王の頬はしとどに濡れていた。
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