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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第27章 心に走る漣(さざなみ)
 今日も四阿には分厚い座布団が重ねられ、客人の訪れを待っている。セリョンが先に腰を下ろし、華嬪が隣に座った。




「あの花が随分お好きなのですね」




 先刻、花を見て歓ぶ子どもではないと反抗的に返されたこともあり、また反発されるかと思ったのだが―。意外にも彼女は眩しい笑みをひろげた。
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