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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第3章 過去
 特に容姿そのものを褒められたわけでもないのに、〝美しい〟と言われただけで、セリョンの鼓動はまた速くなる。




「そう、かしら」





 何気なく自分の髪を触ろうと伸ばしたセリョンの指先と彼女の髪を触っていた彼の指先が束の間触れあった。
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