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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第29章 涙の選択
 私はあの人たちを知っている。―思ったのと男が振り向いたのはほぼ同時だった。




―あれは。





 衝撃がセリョンの脳天から爪先までを貫いた。見知らぬ女を膝に跨らせて淫事に耽っているのはムミョンだった! 確かに逞しい裸身はどこか見憶えのあるもので、それはセリョンが何度も見ているからに相違なかった。
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