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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第30章 哀しみの迷宮
 と、ひときわ大きな雷鳴が間近で響いた。




 キャッと華嬪が悲鳴を洩らし、ムミョンに強く抱きつく。王の逞しい手は華嬪の細腰に回っていた。雷鳴が轟いた瞬間、その場がひと刹那の明るさを取り戻した。閃光が四阿の内を照らし出し、華嬪を抱き寄せるムミョンの姿を克明に浮かび上がらせる。
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