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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第30章 哀しみの迷宮
 王が好む薄蒼色の垂れ絹が室の周囲にも、寝台の帳にも使われている。そのため、寝所はまるで深い湖の底にでもいるように蒼く染まっていた。王がこの色を好むのは実のところ、彼の左眼と同じ色だからなのだけれど、床を共にしている華嬪は彼の本当の姿を知らない。
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