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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第30章 哀しみの迷宮
 ムミョンは吹き出した。確かに若気の至りで、そんなことを口走ったこともあった。周囲があまりにしつこく王妃冊立を勧めるため、半ば自棄で言ったにすぎないのだが。あの頃、まだセリョンという恋人の存在さえ、公にはされておらず、誰もが若き王にはひそかに想う両班の令嬢がいるのだとしか受け止めていなかった。
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