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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第31章 切なくて
 一つ一つ取り上げていればキリがない。無数に並んだ器すべてがいずれ劣らぬ名品であり、大国の文化と歴史を今に伝えた技術の粋といえた。



「いやはや、これはまた見事なものですな」




 陶磁器には眼がないと専ら評判の礼曹判書が鼻下に蓄えた髭を撫で撫で唸った。
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