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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第32章 清浄華(しょうじょうか)
 八月上旬にしては気温がさほど上がらず、夕立まで降ったせいか、夜はかなり涼しくなった。セリョンはいつものようにホンファ一人を伴に連れて中宮殿を出てきたのだ。





 池面を臨める四阿が見えてきた時、その人の後ろ姿が眼に入った。紅い龍袍、上背のあるそれは国王その人である。
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