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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第32章 清浄華(しょうじょうか)
 吹き抜ける風の音の中に、王は確かに聞いたのだ。



―短い間ですが、私は幸せでした、殿下。



 今もまだ、この手には息絶えた華嬪を抱いていたときの温もりが残っている。



―こんな不実で不甲斐ない男に、そなたは幸せだったと言ってくれるのか? 
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