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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第38章 火焔と蝶
 老人は横たわったまま気丈に言うが、小さな顔は渋紙のようで、健康状態は前回よりも格段に悪そうである。




「大丈夫なの、お薬はちゃんと飲んだ?」



 枕許に座って問うと、彼は笑った。



「掛かり付けの医者の処方したものより、セリョンから貰った薬の方がよく効く。ゆえに、あれを飲んだよ」
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