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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第38章 火焔と蝶
 英宗は吐息をついた。忠実な内官は応えなかった。ということは、彼にはあの不吉なほどに美しい蝶は見えなかったのだろう。





 今日この日何ゆえ、満月が燃えるような色に染まり、この世のものとも思えぬ美しい蝶が現れたのか。これは何かの警告なのか?
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