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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第39章 二人の王者
 迂闊だったとほぞをかんでも遅い。確かにと、セリョンは今更ながらに覚公望が時折見せる隙のなさを思い出していた。一見どこにでもいるただの老人なのに、たまに眼に宿る鋭い光や逆らいがたい雰囲気はやはり身許を隠していたからなのだ。
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