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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第40章 紫苑の花の咲く頃に
 彼は想い人の名を呼ぶ。可哀想に、彼の愛して止まない妻の双眸は真っ赤だ。きっと俺のことを心配して、ずっと泣き続けていたに違いない。





 可哀想に。妻への申し訳なさと愛しさに、彼自身も不覚にも泣いてしまいそうだ。
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