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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第40章 紫苑の花の咲く頃に
 セリョンの背後で秋風がそっと紫苑の花を揺らしていった。つと振り向いた野原には、一面の紫の花が優しい陽差しに包まれて静かに咲いている。



 この薄紫の可憐な花たちがここで一斉に咲き誇る季節には、きっとあなたたちを思い出す。
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