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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第43章 六年の後
英宗の政治は
―あまりに革新的すぎる。
と、感じるのだ。民に寄り添う王というのは悪くない、むしろ本来の為政者としての理想的な在り方だろう。しかし、反面、反国王派の者たちが主張するように、あまりに民衆寄りすぎるのも危険なのだ。この国は身分制度を基盤にした儒教社会であるのを忘れてはならない。身分制度を否定したら、今のこの国の在り方―引いては国王を戴く両班の世の中を真っ向から否定することになるからだ。