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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第45章 真実と涙

「以前はあなたがこうして訪ねてきてくれるのがとても愉しみだったのよ。昼間は忙しくてなかなか逢えなくても、夜ならゆっくりできるから。でも、今はたまにあなたが来るといえば、皆が一様におかしいほど浮かれるのよ。今夜こそ次の子が授かりますように、一日も早く私が世子の母になれるように。顔に願い事が書いてあるんじゃないかと思うほどなの。ありがたいとは思うわ。皆が心配してくれているのに感謝しなくちゃとは思うんだけど、期待が逆に重く感じられるの」

