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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第2章 謀~はかりごと~
「ハ、何とでも言うが良い。貴様に呑ませたのは清国渡りの猛毒だ。どうせあと半刻も経たぬ中に死ぬる運命だ。貴様が幾ら何を言おうが、所詮は負け犬の遠吠え、死人に口なし。憐れな世子邸下(セジャチョハ)はあろうことか、夜な夜な王宮を抜け出し、色町の妓房でご乱行の挙げ句、泥酔のあまり川に落ちて亡くなられた。そういうことになる」
そこで、張り詰めた沈黙を破るかのように、ジャアーンと銅鑼の音がしじまを震わせた。