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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第45章 真実と涙

言いかけ、〝いや、これは失礼しました〟と続けた。
「かみさんをたいそう大切にしておりまして、先に女房の方が労咳になりましたのじゃ。チョンスはそれはもう心配して、一生懸命に看病してやりましたが、あの病はどうにも打つ手がのうて、しまいは生命を持っていかれますでの。儂らは知りませんでしたけど、恐らくチョンスもかみさんが患うておる頃から、同じ病に取り憑かれちまってたんじゃないですかねぇ。かみさんは長患いでしたよ。儂らが知る限りでも、三年はそれでも何とか頑張って都に野菜を売りにいったりしていました。でも、チョンスの方はかみさんに先立たれて生きる気力そのものを無くしたんでしょうかね。恋女房が亡くなって、ものの数ヶ月で還らぬ人になりました」
「かみさんをたいそう大切にしておりまして、先に女房の方が労咳になりましたのじゃ。チョンスはそれはもう心配して、一生懸命に看病してやりましたが、あの病はどうにも打つ手がのうて、しまいは生命を持っていかれますでの。儂らは知りませんでしたけど、恐らくチョンスもかみさんが患うておる頃から、同じ病に取り憑かれちまってたんじゃないですかねぇ。かみさんは長患いでしたよ。儂らが知る限りでも、三年はそれでも何とか頑張って都に野菜を売りにいったりしていました。でも、チョンスの方はかみさんに先立たれて生きる気力そのものを無くしたんでしょうかね。恋女房が亡くなって、ものの数ヶ月で還らぬ人になりました」

