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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第45章 真実と涙

紅順はそろそろ帰ることに決めた。一人で遊んでいてもつまらないし、愉しくない。そうと判ったからには、一刻も早く帰りたい。帰ったら、大騒ぎになっていた殿舎は落ち着くだろう。そして尚宮は紅順を抱きしめて涙し、その後、紅順は王妃の許に連れてゆかれる。〝十箇条〟を破っただけでなく、騒動まで引き起こしたのだから、鞭で打たれるかもしれない。今までどれほどきつく叱られても、母から鞭打たれたことはないが、今日ばかりは許されないのではないか。

