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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第46章 謀略

「セリョン」
ムミョンの呼びかけに、セリョンは激しく食ってかかる。
「私、この人が許せない。私にとって翠翠楼で過ごした十七年間は宝物よ。とても幸せな日々だったわ。なのに、この人はそれを貶める。済まないと詫びながら、妓房やそこで生きる人々を蔑んでいる。両班なんて偉そうにふんぞり返っている癖に、自分では何もできない能なしじゃないの。妓房で生きている人たちの方がよほど優しくて、働き者だわ。人としての価値は身分の高低だけで決まるものじゃない。天下の礼曹判書がそんなことも判らないの」
ムミョンの呼びかけに、セリョンは激しく食ってかかる。
「私、この人が許せない。私にとって翠翠楼で過ごした十七年間は宝物よ。とても幸せな日々だったわ。なのに、この人はそれを貶める。済まないと詫びながら、妓房やそこで生きる人々を蔑んでいる。両班なんて偉そうにふんぞり返っている癖に、自分では何もできない能なしじゃないの。妓房で生きている人たちの方がよほど優しくて、働き者だわ。人としての価値は身分の高低だけで決まるものじゃない。天下の礼曹判書がそんなことも判らないの」

