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第50章 迷い道

　立派な王妃となること、国母としての務めを精一杯果たすことが何よりも愛する男のためになると信じていたのに、彼には迷惑だったのだろうか。王妃としての務めを真摯に果たそうとすればするほど彼の心が見えなくなる一方で、彼は〝女〟としての自分は求めてくる。それはつまり、妻として求められているのではなく、身体だけを必要とされているのではないか。