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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第51章 すれ違い

ファオルを振り切り、ムミョンに背を向けた後、セリョンはムキになったように早足で歩いた。建物に戻るには何カ所か出入り口があり、セリョンはムミョンたちが来た別の方から入った。そこは見世とは廊下で繋がった別棟で、一階が妓生たちの住居であり二階がかつては女将のウォルヒャン、娘のセリョンらの経営者の家族が暮らす住居となっていた。今はファオルが暮らしているものの、セリョンが娘自分に暮らしていた室は今もそのままに残している。

