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第51章 すれ違い

　本が読めるのは夜、雑用が終わった後で、セリョンはあまりに赤々と灯火をつけては母にバレるから極力火を落として夜通し本を読みふけった。朝はまた朝で早く、夜明け近くまで本を読んでいたら、なかなか起きられない。時には徹夜して眼の下に隈を作って、母から



ーまた夜っぴけて本を読んでいたね。



　と、大目玉を食らうこともしばしばだった。