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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第52章 愛するということ
 彼はまだ雫を零している盃を手に持ち、ひと息に煽ってから小卓に置いた。コトリと卓が立てる音が広い室内に満ちた静寂にやけに大きく聞こえる。




「生憎と国王はそこまで暇ではない」




「では、そろそろ宮殿にお帰りになってはいかが、殿下」
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