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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第56章 蒼い果実の日々
「まるで魔法のように大好きな本やお菓子が出てくるんだもの」



 仁賢が笑い声を立てた。



「ハハ、魔法ですか?」




 彼はしばらく賢(さか)しげな眼許を細め、紅順を見つめていたかと思うと微笑んだ。
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