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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第56章 蒼い果実の日々
 つい先刻、約束だといって指を絡めたときも気づけば、彼はあの怖いような真っすぐすぎるまなざしを紅順に向けていた。仁賢の黒瞳はまるで真っ暗な闇を閉じ込めたようで、あまりにも強い眼で見つめられると紅順は身体ごと奈落の闇に引きずり込まれてしまいそうで、怖くなる。
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