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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第56章 蒼い果実の日々
「猿も王女さまなら、知らないかな」



「ううん、絵本で見たことがある」



「なら、これって猿に見えないか?」



 ジュンスが手のひらに乗せた種をじいっと見つめる。確かに黒い種に入った桃のような形の白い部分が絵本の猿に似ていないこともない。 
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