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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第57章 永訣の朝
「では、あの方が」



 思わせぶりな言い方に、紅順はつい興味が湧いた。



「どうしたの、お兄さまがどうかしたの」



 柳尚宮はいつもの鹿爪らしい顔で応えた。



「陳仁賢さまといえば、前回の科挙で三等を取られ、英才の誉れが高い方にございます」
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