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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第7章 漆黒の夜桜
 尊大な口調で問われ、彼は半泣きで応えた。




「いいえ、誰もおりません。通常は二人で夜回りをするのが原則ですが、昨夜に限って相方が腹痛で動けなかったもので。それは嘘じゃありません。何なら、尚膳(サンソン)さまにお訊ねになって下さい」
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