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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第2章 謀~はかりごと~
 セリョンは空になった小鍋と器を小卓に乗せ、物想いに耽りながら階下に降りた。



 女将の仕事部屋は一階、見世の入り口近くにある。まずは厨房に行って鍋や器を下働きの女中に託し、女将の部屋にとって返した。




「お母さん、セリョンです。入っても良いですか?」
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