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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第58章 向日葵の姫君
 紅順が眼をまたたかせる。父の男らしい精悍な苦み走った面に、優しい微笑がひろがった。紅順は子どものときから、この父の笑顔が大好きだ。




「どうやら母はそなたの考えていることが判らないようだ。たまに、そんなことを言っては溜息をついている」
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