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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第59章 兄と弟

兄はひろげた扇をパチリと閉じた。その音がやけに大きく聞こえる。
「ジュンス、私は物心ついたときから、紅順公主を手に入れたいと思っていた。先日、宮殿で数年ぶりに見て、その想いを新たにしたよ。まさに歩く花、生き人形だ。あれほどの美しい娘を見たことはない。王女としての気品を保ちながらなおかつ、初々しい乙女の魅力も持っている。男にとって、妻は邸を飾る花のようなもの。公主のように美しい妻を得られれば、どのような宝玉を飾るより価値があるだろうよ」
「ジュンス、私は物心ついたときから、紅順公主を手に入れたいと思っていた。先日、宮殿で数年ぶりに見て、その想いを新たにしたよ。まさに歩く花、生き人形だ。あれほどの美しい娘を見たことはない。王女としての気品を保ちながらなおかつ、初々しい乙女の魅力も持っている。男にとって、妻は邸を飾る花のようなもの。公主のように美しい妻を得られれば、どのような宝玉を飾るより価値があるだろうよ」

