この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第59章 兄と弟

仁賢はどこか馬鹿にした様子だ。
「あやつのあまりの馬鹿ぶりに、一度は向こうから断ってきたんですが、どうも肝心の令嬢があやつを忘れられず恋煩いになったらしい。食事も喉を通らず床に伏しているそうです。ゆえに、お父上の礼判大監も不承不承、縁談を進めることにしたと聞きました。ジュンスのような出来損ないには、もう二度とない良縁でしょう。ジュンスの将来を心底から思いやって下さるなら、あやつを忘れて、礼判大監の娘婿として行かせてやるべきではないですか」
「あやつのあまりの馬鹿ぶりに、一度は向こうから断ってきたんですが、どうも肝心の令嬢があやつを忘れられず恋煩いになったらしい。食事も喉を通らず床に伏しているそうです。ゆえに、お父上の礼判大監も不承不承、縁談を進めることにしたと聞きました。ジュンスのような出来損ないには、もう二度とない良縁でしょう。ジュンスの将来を心底から思いやって下さるなら、あやつを忘れて、礼判大監の娘婿として行かせてやるべきではないですか」

