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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第60章 葛藤
「そうはいえども、朕としてはやはり何か礼はしたい。何なりと申してみなさい」



 殊勝にふるまわれ、余計に何か相応の礼をしてやりたくなる。 




 陳仁賢は、しばらく思案げに眼を伏せていた。少しく後、彼はつと面を上げ、英宗を見た。その一瞬、英宗は錯覚かと思った。
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