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向日葵の姫君~王女の結婚~(「寵愛」第三部」)
第60章 葛藤
 竈では赤々と火が燃えている。火には鉄板がかかり、何とも鼻をくすぐる良い匂いが周囲に漂っている。




 鉄板の上で焼けているのは、花煎(ファジヨン)である。花煎は、季節の花を飾った焼き菓子だ。今朝、母娘は宮殿の庭園にゆき、自ら花を摘んだ。
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